不動産売却における契約不適合責任とは?買主の権利やリスク回避方法をご紹介

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不動産売却における契約不適合責任とは?買主の権利やリスク回避方法をご紹介

2024.06.13

この記事のハイライト

  • 契約不適合責任とは、契約内容に適合していない場合ぬ売主が負う責任のこと
  • 契約不適合が発生した場合、認められている買主の権利は4つある
  • 契約不適合責任に問われないためには、不動産売却前にインスペクションをおこなうと良い

不動産売却後で買主へ引き渡したあとに、契約内容と異なる不適合が発覚した場合「契約不適合責任」が問われることをご存じでしょうか。契約不適合責任はさまざまなリスクがあるため、事前に把握しておくことをおすすめします。そこで今回は、不動産売却をご検討中の方に向けて、契約不適合責任とはどうゆうもので買主にはどのような権利があるのか、トラブルを防ぐためのインスペクションについてもご紹介します。

名古屋市中区・熱田区・中川区・瑞穂区周辺で不動産売却をお考えの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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目次

  1. 不動産売却における契約不適合責任とは
  2. 不動産売却で契約不適合責任が発生した際の買主の権利とは
  3. 不動産売却前にインスペクションをして契約不適合責任を回避
  4. まとめ

不動産売却における契約不適合責任とは

2020年の4月1日の改正民法により、これまでの「瑕疵担保責任」から「契約不適合責任」へと変更になりました。この契約不適合責任が不動産売却をするにあたって、どのように関係するのか具体的な例も挙げて概要・特徴を解説します。

契約不適合責任とは

契約不適合責任とは、引き渡し後に契約内容に適合していないことが発覚した際に売主が負う責任のことです。

たとえば、種類や数量、品質などがそれにあたります。

売主は、契約内容どおりに買主へ引き渡す義務があるため、契約内容に反している場合は当然責任問題になります。たとえば、契約不適合責任と問われるケースで多いのが「雨漏り」です。

ただし、不動産売却する物件が雨漏りをしていた場合、必ずしも契約不適合責任に問われるわけではありません。雨漏りをしていることを買主へ説明し、了承したうえで売買契約を締結し、さらにその内容を売買契約書へ記載していれば大丈夫です。

このように、買主に了承を得ることができ、なおかつ売買契約書へ記載していれば、契約不適合責任は問われません。しかし雨漏りを知っていながら買主へ報告せず、売買契約書にも明記していなければ、契約不適合責任問題となるでしょう。そのため、不動産売却する前に必ず不具合がないかどうかを、確認してから売り出すようにしましょう。

従来の瑕疵担保責任との違い

前述でも触れたように、契約不適合責任が施行される前には「瑕疵担保責任」と呼ばれていました。

では、従来の瑕疵担保責任と何が変わったのでしょうか。

対象となる瑕疵の違い

瑕疵担保責任では、対象となる欠陥が「隠れた瑕疵」に限定されていました。隠れた瑕疵とは、買主が注意しても発見不可能な瑕疵(傷や不具合)のことです。たとえば、先ほど例に挙げた雨漏りのケースを見ていきましょう。契約前に買主は雨漏りがある状態であることに気付かずに購入したとします。その後、買主が雨漏りであることを発見した場合、隠れた瑕疵として見なされるため、売主は瑕疵担保責任を負う必要が出てきます。しかし実際のところは、この隠れた瑕疵を証明することは難しく、隠れた瑕疵に該当するのが曖昧になっていました。一方で契約不適合責任は、契約内容に適合しているかが重要なポイントとなるため、瑕疵が隠れているかどうかが問題ではありません。このことから、契約不適合責任はシンプルでわかりやすい制度と言えます。


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不動産売却で契約不適合責任が発生した際の買主の権利とは

不動産売却した物件に契約不適合責任が発生した場合、買主に認められている権利は以下の4つです。

買主の権利①追完請求

買主は、契約不適合があった箇所に対して修理を要求する権利があります。

これを追完請求と呼び、売主はその箇所について修理を求められます。

買主の権利②代金減額請求

もし、買主が追完請求をしたにも関わらず売主が修理しない場合は、買主は代金減額請求をすることができます。これは売買価格を減額する請求です。

買主の権利③損害賠償請求

売主へ追完請求したとしても、そのあいだ買主が受けた損害が発生している場合があります。この場合、買主は追完請求をおこなったうえで、さらに損害賠償請求もすることが可能です。ただし、損害賠償請求ができるのは、売主側が故意に隠した瑕疵や、売主の過失である場合のみに認められています。

買主の権利④契約解除

契約不適合が発生した場合は、買主は契約を解除する権利が認められています。契約を解除して代金の返還を請求することができます。契約解除には「催告解除」と「無催告解除」に2種類があります。催告解除は、買主が売主へ一定の期間を設けて履行の追完請求をおこなったが、売主がこれに応じなかった場合に解除することができます。

ただし、不適合の内容が軽微である場合は、買主による解除は認められません。一方で無催告解除は、売主側の履行が期待できない、もしくは履行が不可能であると判断された場合にできる契約解除のことです。これは催告なく直ちに契約解除できる方法です。

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不動産売却前にインスペクションをして契約不適合責任を回避

不動産売却後に契約不適合責任に問われる可能性を、少しでも減らすためにできる方法として「インスペクション」があります。ここでは、インスペクションとは何か、また契約不適合責任などのトラブルを防ぐことができる理由などをご紹介します。

不動産売却におけるインスペクションとは

インスペクションとは、既存住宅の住宅診断のことです。専門家が建物の劣化・欠陥状態を確認し、構造上の問題や設備・配管の不具合の有無、雨漏り・水漏れなどについて調査します。専門の住宅診断士が調査するため、信頼背のある診断結果を得ることができます。診断結果によっては、修復が必要な箇所や劣化具合がわかるため、不動産売却前に対処することができ、安心して売買することが可能です。インスペクションによって、前述でご説明した契約不適合責任に問われる箇所も見つけることができるので、買主とのトラブルを防ぐことができます。

インスペクションに関する説明義務化

2018年4月に施行された「改正宅地建物取引業法」により、不動産売買においてインスペクションに関する説明が義務化されました。不動産会社はインスペクションについて下記のタイミングで説明をする必要があります。

  1. 媒介契約を締結するとき
  2. 重要事項説明をおこなうとき
  3. 売買契約を締結するとき

上記のタイミングでインスペクションの説明をおこない、実施していればその結果について概要を説明しなければなりません。また売買契約の締結時には、売主・買主の双方が状態を確認して、書面に残す必要があります。

インスペクションは契約不適合責任リスクを減らせる

前述でもご説明したように、不動産売却前にインスペクションをおこなうことで、建物の不具合・状態を確認することができます。そのため、売主は修復もしくはその瑕疵について買主へ説明し、売買契約書へ記載すれば契約不適合責任を問われることはありません。ここで注意しておきたいことは、建物の不具合のような物理的な瑕疵についてだけ買主へ伝えるのではなく、心理的瑕疵についても告知する義務があります。

心理的瑕疵とは、建物自体には問題なくても、買主が購入したくないと思うような瑕疵のことです。たとえば、過去に自殺や他殺などがあった物件などが当てはまります。このような心理的瑕疵も契約不適合責任に問われることがあるため、買主へ必ず告知するようにしましょう。

まとめ

不動産売却における契約不適合責任とは何か、また買主の権利、対処法としてインスペクションについてご紹介しました。契約不適合責任は、事前に告知し契約書に記載することによって防ぐことができます。また、事前にインスペクションを実施するのもおすすめです。

名古屋市中区不動産売却専門館では、名古屋市中区・熱田区・中川区・瑞穂区を中心に不動産売却の相談・サポートをおこなっています。不動産売却をご検討の方は、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

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